真空管アンプの「宿命」
どうも つぎです
今回は、真空管アンプの楽しみのひとつでもある球転がしをしばらく行っていましたが思い描いたように音の方向性が定まらず迷走していました。
しかし、今回新たに換装した真空管で思い描いたサウンドがやっと出てきたので、これまでの経緯を踏まえてブログに残しておきたいと思います。
さて、私が初めて換装した球はSiemens 5814Aでした。最初はそのサウンドに驚き続けざまにRCA 5814Aに換装。その後、RAYTHEON 12AU7へ。
その間12AX7をRCA 12AX7→HITACHI 7025→SIemens ECC83と幾度となく換装していました。
全ての真空管に於いて良い音色だと思っていましたが、どうも腰高で芯が細い。空間表現やノスタルジーな曲の表現は抜群に素晴らしい。これがもっと太くて芯のある音でも良いと思いフォロワーさんの力を借りてMullard CV4003に換装し、12AX7をRCA 12AX7にしましたが太い音は出ず。
ここで私は悟りました。12AX7の音がアンプの音を支配していると。12AU7よりも12AX7のゲインが高いとは言え、そこまで音が支配するほどでは無いと思っていました。しかし、現にMullard CV4003の力を借りても太い音が出なかったということを実感してしまうとそう言わざるを得ません。そして、12AU7は思いの外落ち着いた音のほうが合うと。
では、12AX7をMullardにしたら太い音が出るのでは?と単純ですが思ったわけです。
そこでこれ!新たな真空管をお迎えしました。
TELEFUNKEN ECC83(Mullard ブラックバーン工場)
なんと、TELEFUNKENブランドで中身はMullardというOEM品です。昔は他社の真空管でもよくOEM品はあったようですが、TELEFUNKENとMullardという2大ブランドの名前と品質であれば期待せざるを得ません。
それは詳しく見ていきましょう。
少しわかり辛いのですが、ブラックバーン工場製とわかる「B」から始まるエッチングコードとプレートの半円とスペーサーに帽子がご覧いただけると思います。これこそMullardの真空管の構造と言えます。
さて、音質ですがやっぱり私の思惑通り「太くて芯のある音」になりました。
しかも、驚いた事に落ち着いた音のする12AU7は純正球(曙光電子製)がぴったり。
他の手持ちの真空管では、落ち着いた音というよりはクリアで透明感のある空間表現に重きを置いた真空管がほとんどだったので、Mullardと合わせるとせっかくの太い音が腰高になってしまい目指してる音とは違う方向に結果なってしまいました。よって、純正球で決まり!
そして、嬉しい事にスピーカーケーブルもヴィンテージケーブルに変更。どんどん音の深みにハマっていきます。タンノイが私好みにどんどん染まっていく楽しさ。
この話はまた次回・・・!